Xジェンダー(FtX、MtX)とは〜男でも女でもない?LGBTという言葉だけでは表せない性〜

 

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Xジェンダー(FtX、MtX)とは〜男でも女でもない?LGBTという言葉だけでは表せない性〜

2017.08.30


皆さんこんにちは。そろそろ秋物の洋服が欲しくなってきた山梨です。
 
突然ですが皆様、Xジェンダー(エックスジェンダー)という言葉を聞いたことはありますか?
 
最近ちょこちょこ耳にするようになったこのXジェンダー。
 ここでは、Xジェンダーの意味や、MtF、FtMとの違いなどをご説明します。
 

 

Xジェンダーとは?

 
まずはXジェンダーの定義から。
 
Wikipediaでは、Xジェンダーを以下のように定義しています。
 


XジェンダーX-gender)とは、出生時に割り当てられた女性・男性の性別のいずれでもないという性別の立場をとる人々を指す。両方を区分する限りでは、中性、無性、両性、性別という枠組みから脱する、女性か男性か定まりきらない流動的であるというあり方など人により様々である。”

出典:Wikipedia Xジェンダー
 
 
Xジェンダーとは、性自認が社会一般でいうところの男性・女性に完全には当てはまらないという方を指す言葉です。
 
Wikipediaでも言及されているように、Xジェンダーの中にも様々な自認の方がいます。
 
自分の性を「男女両方(両性)だ」と思っている人もいれば、「中性だ」と思っている人もいるし、「男女どちらでもない」と思っている人もいます。
 
また、その自認の度合いも様々です。
 「はっきりXジェンダー」と自認している人もいれば、「強いていうならXジェンダーかな」という人もいます。
 
Xジェンダーと一言で言っても、その中身は実に多様なのです。
 

 

MtF、FtMとの違い

 
MtFは(Male to Female)の頭文字をとった言葉で、生物学的性(からだの性)は男性で、性自認(心の性)は女性という人を指す言葉です。
 
FtM(Female to Male)はMtFの逆で、生物学的性(からだの性)は女性で、性自認(心の性)は男性という人を指します。
 
MtFとFtMはどちらも性自認が男性・女性のどちらかに当てはまるのですが、Xジェンダーの場合は性自認が男性・女性の枠に完全には当てはまりません。
 
ここが、XジェンダーとMtF、FtMの大きな違いです。
 

 

MtX、FtX?

 
MtF、FtMが、それぞれ「Male to Female」、「Female to Male」の略称であるとうことは前章でお伝えしましたが、では、Xジェンダーを同じように表すとどうなるのでしょう?
 
Xジェンダーの場合、生物学的性が男性で性自認がXジェンダーの人を「MtX」、生物学的性が女性で性自認がXジェンダーの人を「FtX」と呼びます。
 
稀にインターセックス(性分化疾患)の方でXジェンダーを自認している方が「XtX」と呼ばれることもあるようです。
 

 

Xジェンダーの特徴


冒頭でもお伝えした通り、Xジェンダーのあり方は本当に多様なので、Xジェンダー全員に共通すると言える特徴は、正直ないと思います。
 
見た目の部分でも、中性的な格好をしているXジェンダーの方もいれば、生物学的性とは逆の性の格好をする人もいるし、生物学的性と同じ性の格好をする人もいます。

図にしてみるとこんな感じです。
 
  

  
 

それぞれ男性で男性らしい格好をしている人、中性的な格好をしている人、女性らしい格好をしている人、女性で女性らしい格好をしている人、中性的な格好をしている人、男性らしい格好をしている人です。

厳密にはこの6パターン以外もあり得ます。
Xジェンダーに見た目の特徴などないだろうということが、少し実感頂けたでしょうか?

また、見た目の部分だけに着目してもこれだけ多様ということは、自認の仕方や程度などを細かくみていったら、実際はもっとずっと多様であるということも、想像できると思います。

見た目以外に、「一人称」に関しても、「私」を使う人もいれば「僕」を使う人もいるし、「自分」という言葉を使う人もいます。
 
なので、「Xジェンダーってこうだ!」とその特徴を断言することは難しいのが正直なところです。

 

 

Xジェンダーの自認~中性?両性?無性?~


Xジェンダーのあり方が多様であることは前章でお話しましたが、見た目と自認の組み合わせだけでなく、自認の仕方自体も人によってバラバラです。

中性(男性と女性の間)、両性(男性でも女性でもある)、無性(男性でも女性でもない)など、様々な自認があります。

自認の程度や流動性にも個人差があるため、Xジェンダーのパターンは無限にあるといえるかもしれません。

無性を強く自認している人や、「強いていえば中性」くらいの自認の方もいます。ある時は無性を自認していて、またある時は中性自認、なんてこともありうるのです。


 

Xジェンダーの方が直面すること


これまでXジェンダーの方とお会いする中で、何人かの方から聞いたお話で、自分の性別に疑問を持って自身のセクシュアリティを模索していく中で、L・G・B・Tのコミュニティの中で馴染めずに苦しんだというものがあります。。
 
Xジェンダーというセクシュアリティは性自認が男女の「真ん中」である、もしくはどちらにも当てはまらないセクシュアリティです。
 
だからこそ、性自認に関しては男女どちらかに当てはまっているL・G・B・T(MtF, FtM)のセクシュアリティの方から、自分の性自認について共感してもらえないことがあります。
 


生物学的には男性/女性、けれど好きになる性は生物学的性と同性の人。だから自分はレズビアンもしくはゲイなのかもしれない。そんな風に思ってレズビアン/ゲイコミュニティに行ってみると、なんとなく話が合わない。場合によっては、「男として/女として同性が好きというわけじゃないなら、ゲイ/レズビアンじゃないんじゃない?」と言われてしまう。
 

じゃあ自分はFtM/MtFなのかもと思ってトランスジェンダーコミュニティに行ってみると、今度は「生物学的性(身体の性)と逆の性になりたい!と思っているわけじゃないなら、FtM/MtFではないんじゃない?」と言われてしまう。
 
「じゃあ自分は一体何なんだろう?どこに行けば、共感してくれる人と出会えるのだろう?」そんな風に思ってしまう。
 
 Xジェンダーの方の場合、こんな状況に直面することがしばしばあるそうです。
 

「Xジェンダー」自体が他に比べるとまだ新しい言葉で、認知度がまだ高いとは言えない状況なのもこういった事態が起きる一つの要因ではないかと思います。
 
今ではXジェンダーの方が主体となる交流会なども出てきており、カナダでは2017年8月24日に、政府がパスポートなどの本人確認証の性別欄に男性でも女性でもない第3の選択肢、「X」を設けるなど、少しずつXジェンダーの認知度も上がってきています。
 
自身の性別について疑問を抱いている方や「Xジェンダーかも?」と感じている方は、交流会などのイベントに行って、色々な方のお話を聞いてみるのもありなのではないでしょうか。

レインボーライフにも掲載している「lag」では月に2回イベントを行っています。

イベント内容も、交流会だけでなく読み聞かせイベントなどもあるので、興味のある方に一度行ってみるのもいいかと思います。


 

性自認はグラデーション

 
男女二元論の社会で生き、そこで特に違和感を感じずに生きてきた人は、なんとなく自分のことを男/女だと認識してきたという場合が多いかと思いますが、自認する性は必ずしも男女の枠に当てはまりません。
 
「真ん中」もちゃんと存在します。
 男女の枠を超えることもあります。
 
それくらい、性は本当は多様なものです。

 
白黒はっきりしていなきゃいけないなんてことはない。……というか、本来そんなにはっきり分かれているものではありません。
 
セクシュアルマイノリティに限らず、みんなが自分の性をグラデーションで表現したとしたら、きっとそれは想像以上に多様で、カラフルです。
 
その方が、はっきり二つに分かれているよりずっと綺麗だろうな。そんな風に思うのは私だけでしょうか?
 
多様でカラフルな世界を否定せず、受け止めて欲しい。
 
それを受け入れられる社会ができたら、きっともっとたくさんの人が生きやすくなるのにな、と思います。
 
 
 

WRITERこの記事の投稿者

山梨


アライ日記


ストレートアライ。幼少期に男子のような洋服を好んで着ていたため、男子によく男子に間違えられていた。最近では、文京区にて交流会を開催中

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