フランスのパートナーシップ制度Pacs(パックス)と同性婚

 

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フランスのパートナーシップ制度Pacs(パックス)と同性婚

2017.10.09




日本における“パートナーシップ”、“同性婚”の違いと現状って?
世界の同性愛に対する考え方を調べてみた

という記事で何度も同性婚やパートナーシップに関するお話をお伝えして来ましたが、本日は一つの国に絞って、外国のパートナーシップ制度がどんなものなのかをお伝えしたいと思います。

今回はお洒落でクールなイメージがある、ランにあるPacs(パックス)というパートナーシップ制度をご紹介!



 

Pacs(パックス)とは?


Pacs(Pacte civil de solidarite)とは、二人の成人が共同生活を送るために結ぶ契約のことです。日本語に訳すと、連帯市民契約民事連帯契約と訳すことができます。異性でも同性でも結ぶことができます。
 
また、Pacsを結ぶためには二人がいくつかの条件を満たしている必要があり、裁判所に複数の書類に提出をし、登録をすることで認められます。
 
1999年にフランスの民法改正により、同性カップルの権利拡大のためにこのPacsが認められることになりましたが、今ではその手軽さから異性カップルにも多く使われています。また、2013年にフランスではみんなのための結婚(同性婚)が認められました。



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Pacs(パックス)を結べる人って?


・成人であること(もしパートナーが外国人だった場合は、その国での成人年齢に達していること)
・法律能力を有していること(被後見人でないこと)
・結婚もPacsも今現在していないこと
・血縁関係にないこと
 
 

 

Pacs(パックス)の効力とは


Pacsで結ばれたカップルには相互義務が生じます。
社会的権利、賃金の権利、所有物、カップルの住宅、そして税務問題などにおける効果が発生します。
結婚よりも義務が軽く、同棲よりも重いイメージです。

ただし、苗字が変わることはなく、もし子どもが生まれる場合も、父親が認知を認めないと法律上では認められません。
 
*Pacs(パックス)で発生する義務*

・共同生活の義務
・家賃、食費などの生活費を分担する義務
・病気や失業などの際の相互扶助義務
 
 
 
 

Pacs(パックス)と同性婚の違い


ここまで話を聞いてきて、何が同性婚と違うの?と思っている方も多いと思います。

Pacsは、“簡単な結婚”です。
それを表すかのように、同性婚が出来なかった同性カップルの権利拡大のために作られたPacsは、今では異性カップルにも広く利用されています。

ではなぜPacsがフランスの異性カップルの間でも多く使われているのかというと……関係の解消が簡単だからです。

「なんてドライな……!」と思われる方も多いとは思いますが、フランスでは離婚の際に弁護士を立てる必要があり、かなりの時間と費用がかかります。(しかし離婚率は高い)

そのため、結婚をせずにPacsだけで済ましたり、手軽なPacsの関係を同棲の際に結んで、権利を享受しているカップルが多いのです。
 

うまくいくなと思ったら結婚に移行するので全体で見るとPacsを使っているカップルの比率は少ないのですが、結婚の前にPacsでいわゆる“おためし結婚”をする人が多いのです。
 

また、Pacsと結婚では生じる義務や権利が違います。
例えばPacsでは共同生活の義務、家賃、食費などの生活費を分担する義務、病気や失業などの際の相互扶助義務などが生じますが、結婚では加えて扶養義務連帯債務貞操義務などが発生します。
 
また、Pacsでは苗字に何も影響がありませんでした。結婚では夫婦同姓の義務はないですが、苗字を選ぶことも夫婦間の権利とされており、苗字を同じにする選択肢を取る夫婦が多かったりします。
 
また、国際カップルの場合、Pacsではフランス国籍の取得は出来ないですが、結婚であれば可能です。
 


 

日本でのPacs(パックス)の効果は?


このPacsは日本にはない制度なので、残念ながらPacsを結んだことによりフランスで得られる権利が、日本では認められません。また、同性婚をフランスでしたとしても、日本では配偶者ビザを取得することはできません。

国際カップルで同性カップルの場合だと、必然的にフランスで生活を共にするという選択肢を選ぶ方が多いのです。
※参考「【前編】日仏レズビアンカップルインタビュー

 

まとめ


と、いうことで今回はフランスのパートナーシップ制度“Pacs”をお届け致しました! 取り上げて欲しい国や制度がありましたら、言語的に可能な限り調べてお届けしたいと思っております。リクエストがあればぜひTwitterでもコメント欄でもお寄せくださいね^^  

   

WRITERこの記事の投稿者

さのう

LGBTニュース深堀り!
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