こんにちわ。さなです。
前回Hさんの子供であるLちゃんの紹介を少しさせていただいたのですが、彼女は本来、とても保守的な考え方の持ち主です。
私から見ても、非常に周囲の目を気にし、変な子だと思われないように、友達から浮かないように必死に周りに合わせるような子でした。
なので、同性婚についても、はじめからウェルカムだったわけではありません。
どちらかというと
「同性カップル=周りにいない=変なこと」
という考え方だったと思います。
しかし、世界には様々カップルが存在していることを知って以降、彼女の価値観に変化が生まれたようでした。今日は、そのお話を書きたいと思います。
知らないから居ない、だからおかしい
Lちゃんの母親Hさんはバイセクシャルですが、家族の誰にも公言していませんでしたし、もちろん、他にLちゃんの周囲にセクシャルマイノリティを名乗る人はいませんでした。
また、どの子供向けの物語にも、最後は王子様とお姫様が結ばれて幸せに暮らすストーリーで溢れています。
なので、Lちゃんの見える世界には、
パパと結婚しているママ
ママと結婚しているパパ
お姫様を幸せにする王子さま
王子様が迎えに来てくれるお姫様
しか存在していませんでした。
ヘテロカップル以外を知らなかったLちゃんにとって、同性婚は異端であり、
変なことだったようです。
知らなかった世界を知る
そんなLちゃんがカナダで暮らし始めました。
カナダでは自分の意見を言えることが重要視されるので、日本で言うところの協調性は、さほど求められません。
そんな中で暮らしていると様々な人に会います。
違う文化
違う人種
違う価値観
同性同士のカップル
クロスドレッサー 等々。
本当に多種多様の人が生活しています。
そこで彼女は、
自分とは違う価値観の人が世の中にはたくさん存在するということを知りました。少数派、多数派は単なる多数決でしかなく、良いか悪いかは別問題だということを、少しずつ理解し始めたようです。
違う価値観を知る意味
私たちがカナダに来てから1年経ちますが、現在のLちゃんは人と違うことを恐れなくなりました。そして、人と違っている存在に対しても、「変だ」とは決して言わなくなりました。
最近、遂に坊主頭に刈り上げたHさんの髪型についても
「
ママには似合ってるから、良いんじゃない?」
と言うようになりました。
同性婚に対して変だと思っている人の中には、昔のLちゃんと同じような考え方の人が、多くいるのではないでしょうか。
人と違うから変
多数派じゃないから変
自分の周りにはいないから変
それならば、まずは知ってもらうことから始める必要があります。
知った上で尚、その人がLGBTに対して思うところがあるとすれば、そこから対話を始めれば良いのです。
そうして私たちは、少しずつ価値観を理解し合えるのではないでしょうか。