ポリアモリーとは?〜モノアモリーとは違う、新しい愛の形〜

 

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ポリアモリーとは?〜モノアモリーとは違う、新しい愛の形〜

2017.11.27

 




皆さんは、「ポリアモリー」という言葉を聞いたことがありますか?
 
LGBTという言葉の注目度が高まり、少しずつですが確実に性の多様性が可視化されてきている今。しかしながら、ポリアモリーについて知っているという人はまだまだ少ないのではないかと思います。LGBTに関してはニュースなどで取り上げられる機会が増えてきていますが、実はLGBTという言葉ではとても説明仕切れないほど、性というのは多様です。

今回は、きっと多くの人にとって新しい愛の形であろう「ポリアモリー」についてお話しします。
 

 

ポリアモリーとその意味


ポリアモリーは日本語に訳すと「多重恋愛」のことであり、同時に複数の相手と恋愛関係を持つことを言います。wikipediaでは、以下のように定義されています。

 



ポリアモリー(英: polyamory)とは、ノンモノガミー(排他的な一夫一妻制ではない関係)の一種。関係者全員の合意に基づき、多重的な性愛関係やロマンチックな関係を営むライフスタイル、また その関係性のことである

(出典:Wikipedia ポリアモリー
 

上記の定義にもある通り、多重的、つまり同時に複数の人と恋愛関係や性的な関係を持つスタイルをポリアモリーと呼ぶのですね。
 

 

ポリアモリーとポリガミーの違い


ポリアモリーに近い言葉で、「ポリガミー」という言葉があります。こちらの言葉は聞いたことありますか?もしかすると、ポリアモリーよりもポリガミーの方がよく知られているかもしれません。
 
「ポリガミー」は「多重婚」という意味です。
 
訳をみると両者の違いがより分かりやすくなるのではないかと思います。つまり、ポリアモリーは複数人と同時に恋愛関係を持つことであり、ポリガミーは複数人と婚姻関係を持つことです。
 
なので、一夫多妻はポリガミーということになりますね。婚姻関係にまでは至らず、複数の人と同時に恋愛関係を持っている状態なら、それはポリアモリーです。婚姻関係が絡んでくるかどうかが、ポリアモリーとポリガミーの違いです。
 

 

ポリアモリーの反対、モノアモリー(モノガミー)とは

 


ポリアモリーの反対ということはどういう状態か、お気付きの方もきっと多いのではないでしょうか。そう、ポリアモリーの反対、モノアモリーは、同時に複数の人を愛することなく、恋人がいるときは1人の人のみ愛するというものです。
 
これが現在の日本では一般的とされている考え方かと思います。誰か1人と付き合っている間は、その人以外とは恋愛関係にならないということですね。ポリアモリーとポリガミーの違いは前章で説明しましたが、モノアモリーとモノガミーの違いも、考え方は基本的に同じです。
 
つまり、モノアモリーは1人と付き合っている間は他の人とは恋愛関係を持たないことで、モノガミーは1人と結婚している間は、他の人とは婚姻関係を持たないということですね。今の日本で一般的とされている考え方はモノアモリーであり、結婚の制度はこれに基づくモノガミーが採用されています。
 
でも、だからといってモノアモリーが良いもので、ポリアモリーがいけないものだということではありません。
 
なぜなら、ポリアモリーは基本的にオープンな恋愛関係であり、モノアモリー前提の考え方の中でよく問題になる「浮気・不倫」とは異なり、複数恋人がいることで、パートナーが傷ついているわけではないからです。
 
「複数恋人がいるのに、浮気や不倫とは違うってどういうこと?」そんな風に思われた方もいらっしゃるかもしれません。
 
そんな方のために、「複数恋人がいる=浮気では必ずしもない」ということを以下でご説明します。
 

 

ポリアモリーは浮気や不倫とどう違うの?

 
ポリアモリーは冒頭の定義にもある通り、「関係者全員の合意」に基づいた関係性です。
 
浮気や不倫は「関係者の合意」に基づいていないですよね。つまり、浮気や不倫とポリアモリー・ポリガミーの決定的な違いは、恋愛関係/婚姻関係にある者同士全てがその関係を了承しているかどうかということなのです。

 
つまり、こういうことです。

 


上の図を見ると、男性であるAさんには女性Bさんと女性Cさんという彼女がいます。ポリアモリーな関係の中では、BさんとCさんはお互いの存在を知っており、相手も自分と同じようにAさんと付き合っているということも承知しています。
 
BさんもCさんも、Aさんには自分以外にもう一人彼女がいるとわかっていて、その状態を「OK」としているわけです。
 
「浮気」や「不倫」は、基本的にはパートナーに新しい恋人や愛人の存在を伝えずに恋愛関係に至りますよね。だからもちろんパートナーさんは彼氏/彼女に自分以外にも恋人・愛人がいるということを承知していません。
 
 
承知していたら、バレた時に問題になどなりませんよね。
 
ポリアモリーの考え方では、そもそも複数の恋愛関係を承知の上で付き合っているのだから、バレても問題がないどころか、始めから複数のパートナーの存在を明かしているので、そもそも「バレる」ということすら起きないのです。
 
みんながオープンな複数人同士の恋愛関係がポリアモリーなのです。
 


 

ポリアモリーは嫉妬する?

 


YouTubeで見た動画で、男性1人と女性2人で恋愛関係を築いているポリアモリーの女性の方はパートナー2人に対する気持ちに関して、「2人ともそれぞれ好きだし、2人が仲良くしているのを見るのも好き」だと言っていました。加えて、男性の方はこんな風にも言っていました。「同率1位ならいいけど、他のパートナーと比較されて2位だってなると、それはムカつく」と。
 
もう1人、別の動画で見たポリアモリーの外国人男性はこんなことを言っていました。「僕は“愛”自体が好きだからパートナー同士が愛し合っているのを見るのも好きなんだ」と。
 
この言葉にはなるほどと思いました。
 
「好きな人同士が愛し合っているのを見るのは最高だ」とこの方は言います。確かに、「愛」そのものが好きな人なら、誰かが愛し合っている姿を見るのも好きだろうし、それが好きな人同士だったら、なおさらその景色は素敵に見えるだろうと思います。
 
また、別の方はこんな風に言っています。「ポリアモリーは“相手を愛することと所有することは違う”ということを強調する場合が多い」。
 
モノアモリーの私から見ると、モノアモリーの人の場合「パートナーと付き合う=その相手は自分のもの」と思ってしまうケースが多い気がします。だから束縛をして、場合によっては「〇〇は私のものだからあげない!」などと言ったりします。
 
でも、言われてみれば本来、誰かを愛することとその人を所有することは違うはずですよね。誰かを所有することなんて、本当は誰にもできないことなはずです。
 
また、先程の外国人男性の方は、ポリアモリーの「複数人を同時に好きになる」という気持ちを食べ物に例えて説明しています。チョコレートケーキが好きという人が、同時にアイスクリームも好きだということもあるというような説明です。
 
ポリアモリーの方が全て同じように感じているとは限りませんが、この説明だととてもわかりやすいように感じます。
 
私も、ケーキもアイスクリームもどちらも好きで、両方を同時に食べたい場合もあります。皆さんも色々なものや事に関して、「どっちも好きで選べない」と感じたことがあるのではないでしょうか。もしかしたら、ポリアモリーの方々が抱いている気持ちはそんな感情に似ているのかもしれません。
 
また、恋人が複数人いると聞くと、それぞれを想う気持ちがモノアモリーの人の半分なのではないかという疑問が出てくるケースが多いようですが、決してそんなことはありません。
 
ポリアモリーの方々は、各パートナーのことをそれぞれ100%の気持ちで好きなのです。パートナー間に優劣をつけることもなく、パートナー全員を、同じように真剣に想っているのです。
 

 

好きになる人は1人じゃなきゃいけないのか

 
今の日本では1人のパートナーと付き合って、その人だけを想い続けるのが美徳のようになっています。でも、好きになる人って、本当に1人じゃなきゃいけないのでしょうか。
 
もしあなたが、誰かに好きになる人は1人じゃなきゃいけないのかと問われたら、あなたはなんと答えるでしょうか。「1人じゃなきゃダメ」と答えるとしたら、それはどうしてでしょうか。
 
私はモノアモリーです。1人と付き合っている時は他の人とは恋愛関係を持つことを望みません。でも、なぜそうなのかと聞かれると、「相手は自分1人だけを想ってほしいんだろうな」と思うから。
 
相手がモノアモリーかどうか確認もしていないのにそんな風に勝手に思ってしまうのは、私自身もなんとなく「好きになる人は1人じゃなきゃいけない」と思ってきたからなのだと思います。
 
私たちがなんとなく、「好きになる人は1人じゃなきゃいけない」と思っているのは、日本で採用されている制度が「モノガミー(一対一での婚姻関係)」で、多くの人がモノアモリーの恋愛関係を前提としているからではないでしょうか。
 
つまり、みんな「周りが言うから」そう思っているだけなのではないかと思うのです。「好きになる人は1人じゃなきゃいけない」なんて決まりは特にありませんよね。


 

愛の形は人それぞれ

 
愛の形に本来決まりなどありません。例えば同じモノアモリーの人でも、人が違えばパートナーとの付き合い方も多かれ少なかれ違うはずです。束縛をしたいタイプの人もいれば、嫉妬すらほとんどしない人もいます。相手によって付き合い方が変わるという方もたくさんいるはず。
 
モノアモリー/ポリアモリーとひとくくりにしてしまえば同じに見えてしまいますが、本当は個人個人で愛の形は違っているのです。ポリアモリーというスタイルを選択することも、個人の自由です。
 
だから、「世間一般の付き合い方」に無理やり合わせる必要などないのです。


 

まとめ

 
今回はモノアモリーをひたすらに信じて生きてきた私たちにとっては新しい概念、「ポリアモリー」についてご紹介しました。
 
ポリアモリーに関しては賛否両論あるようですが、私は恋愛関係において大切なことは「パートナーも自分もお互い自分達の関係に納得していて、ハッピーなこと」だと思っています。
 
だから、これを満たしているポリアモリーについて反対する気はありません。むしろ、パートナーに秘密で他の人とも関係を楽しむモノアモリーの方が問題だと思います。相手の合意を得てないわけですからね。
 
パートナーに対して誠実であれば、特に問題はないのではないかと思います。
 
ポリアモリーにせよモノアモリーにせよ、自分もパートナーも納得している、円満な関係が築けるといいですね。

 
参考サイト
・Wikipedia
- ポリアモリー
・YouTube
- 透明な不寛容~ ポリアモリーが映しだすもの~ (TVF2017応募作品)
I'm Polyamorous
・FORZASTYLE
複数のパートナーを同時に愛する「ポリアモリー」の真実、著者が語る。

 

WRITERこの記事の投稿者

山梨


アライ日記


ストレートアライ。幼少期に男子のような洋服を好んで着ていたため、男子によく男子に間違えられていた。最近では、文京区にて交流会を開催中

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