イギリスでHIV感染予防のPrEP治験人数が2倍に拡大

 

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イギリスでHIV感染予防のPrEP治験人数が2倍に拡大

2019.01.31
近年、日本でもゲイの性病予防のイベントで、HIV感染予防の方法としてPrEPという用語を聞くことが少しずつ増えてきました。欧米圏ではかなり広がりを見せているPrEPは、イギリスにおいて現在大規模な治験が行われており、その募集人数が2倍に拡大されることが2019年1月11日にわかりました。


 

そもそもPrEPとは?


PrEPは「曝露前予防内服」のことで、英語の頭文字を取って「プレップ」と呼ばれており、具体的にはツルハダという薬が世界的にHIVのPrEPとして用いられています。

海外ではPrEPによるHIVの感染予防効果は非常に高いというデータが多く出されていますが、PrEPを利用しているからといってコンドームを使わなくなる人が増えるのではという懸念もあります。PrEPはHIVにのみ予防効果を発揮するので、梅毒などほかの性病にかかるリスクは変わりません。


高い予防効果とともにこのようなデメリットも指摘されながら、HIVの問題に立ち向かうためにPrEPに関する調査や研究が世界的に進められています。

 

イギリスのPrEP治験



イギリスの国民保健サービス(以下、NHSと表記)はイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つに分けて運営されており、今回PrEPの治験対象人数の拡大を発表したのはNHSイングランドです。


NHSイングランドによると、PrEPの治験はすでに1万人以上の参加者を集めており、当初専門家が予測していたよりはるかに早いスピードで参加者が増えているとのことです。そのため、PrEPの治験に対応できる医療機関をより多く募るほか、さらに有益な調査結果を得るために2020年の治験終了までに当初の1万3千人から2万6千人に募集人数を拡大することが研究者たちからNHSイングランドに対して公式に要請されました。


男性の同性愛者のHIV感染者数が多いこともあり、PrEPの治験にはゲイの男性が殺到していたようですが、今後はゲイの男性に加えて女性や他のセクシャリティのデータも充実することが期待されています。

NHSイングランドは要請を受け、すでに経済的に支援している対象施設と並んで、新たな医療機関に資金を提供することで治験に協力する予定です。1月下旬に地方自治体など様々な機関を集めた評議会が開かれ、今回の要請への対応が具体的に検討されます。


これだけ大規模な治験が行われているPrEPは、日本でも今後さらに注目を集めるHIV予防法となるかもしれません。これを機会に、ぜひ皆さんもPrEPについて知識を深めてみてはいかがでしょうか。


【参考リンク】
NHSイングランド (英語)
SH外来「PrEPの基礎知識」 (日本語)

WRITERこの記事の投稿者

仲泊

 
ゲイ&ダブルマイノリティのリアル
ゲイとりっぷ!

統合失調感情障害という精神疾患を抱えながら、音楽関連の研究者を目指しているゲイのミュージシャンです。公式ブログもぜひご覧ください!


      
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