永田町にレインボーフラッグがはためいた夜 あるゲイ男性のスピーチ

 

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永田町にレインボーフラッグがはためいた夜 あるゲイ男性のスピーチ

2018.08.10


 


 
「差別はやめろ」
「人権無視する議員はいらない」
「差別をするな」
「This is PRIDE」

 
 
夜の永田町に、シュプレヒコールが響き渡った。
 
 
自民党の杉田水脈議員が月刊誌に寄稿した記事を受け、先月27日、杉田氏の議員辞職を求める抗議活動が自民党本部前(東京・永田町)でおこなわれた。
 
抗議の発端となったのは、杉田議員が「『LGBT』支援の度が過ぎる」というタイトルで『新潮45』8月号に寄稿した記事。「生産性」という言葉以外にも、事実誤認や差別を助長する内容が多数含まれていた。
 
そして7月27日、夜。
 
当日は日本最大のLGBTの祭典である東京レインボープライドや、LGBT自治体議員連盟をはじめ、杉田議員の差別的な論考に抗議する個人・団体が多数集まった。その数は5000人に上ったという。
 
 

 
自民党本部前の狭い歩道を埋め尽くした人々は、2時間以上にわたって声を上げつづけた。
 
シュプレヒコールの合間に、LGBT当事者の議員や大学教授、大学生などが交代で拡声器を持ち、それぞれのメッセージを力いっぱいに発信する。時に冷静に、時に涙ながらに訴えかける主張はどれも切実で、胸に迫るものだった。
 
レインボーライフでは、そのなかから、七崎良輔さん(@yutori_seikei)のスピーチを紹介したい。
 
本人に許可をとったうえで、以下に全文を掲載する。
 


みなさんこんにちは! 江戸川区から来た、七崎良輔です。
 
私は、ゲイです。
 
築地本願寺で、結婚式を挙げました。今は、パートナーと2人で、幸せな生活を送っております。しかし今日は、みなさんと同じように、居ても立ってもいられなくて、この場にやって来ました。
 
今では、パートナーにも恵まれ、多くの人となんら変わりのない生活をしています。それまで……それまでは、つらいことも、たくさんありました。いじめを受けたこともあります。この体に鉛筆を刺された跡は、15年経った今でも、消えることはありません。
 
でも私は今、当時の苦痛よりも、その傷跡よりも、杉田議員の言葉に傷つき、苦しんでいます。
 
私は通常、このような集会に参加する人間ではありません。右とか、左とか、どうだっていい人間です。
 
ですが杉田議員は、国会議員の立場にありながら、私だけではなく、家族やパートナー、そしてかけがえのない仲間たちを、無知で、差別的で、嫌悪感さえ覚える言葉で傷つけました。
 
世の中には、いろんな思想の人がいることを、私は、理解しています。しかし、杉田議員の言葉は、「思想」なんて呼べるものではなく、人権を無視した、最低なヘイトスピーチでした。たくさんの人を傷つけたことに対して、ただちに謝罪してください。そして、今すぐに、議員辞職することを、もとめます。
 
最後に、私とパートナーは婚姻関係にはなく、さまざまな障害があります。婚姻の平等を、強く求めます。
 
ここで出会ったみなさんとの思いを胸に、これからも、いち人間として、胸を張って生きていきます。ありがとうございました。
 

(七崎良輔さんのブログはこちら

 
ふだんはデモや抗議に参加することもなく、自分のことを「右とか、左とか、どうだっていい人間」だと語る七崎さん。
 
そんな彼が演説台に立ち、時に声を詰まらせながらスピーチをおこなう姿は、杉田議員の主張に傷つけられた怒り、悲しみ、そして何より現状に対する危機感を如実に伝えるものだった。
 
 
このような声があったにもかかわらず、8月10日現在、杉田議員は辞職はおろか、寄稿内容の撤回や謝罪すらもおこなっていない。
 
また自民党側も、8月1日に杉田議員を指導したのみで、それ以上の処分は何も下していない。事実上、時間が経って問題が「鎮火」するのを待っている状態だ。
 
 
しかし国民は忘れてなどいない。
8月5日には渋谷ハチ公前で抗議の街宣がおこなわれ、また本日、8月10日の19時からは、自民党本部前でふたたび抗議集会が開かれる。
 
10日の抗議については、Twitterのハッシュタグ「#810自民党本部前抗議」から最新情報をチェックできる。
 
 
なお、7月27日の自民党前抗議のようすは、レインボーライフが記事や動画、Twitterのモーメントにまとめているので、そちらを参考にしてほしい。
 
   
 
 
 

WRITERこの記事の投稿者

K野


たすけて・・・

 
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