イギリス初の警察による調査で775件のLGBTのDV被害が発覚

 

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イギリス初の警察による調査で775件のLGBTのDV被害が発覚

2018.05.10



ヨーロッパを筆頭にオーストラリアなど各地で同性婚が認められてきている昨今ですが、同時にセクシュアル・マイノリティのDV(ドメスティック・バイオレンス、家庭内暴力)も問題になっています。その実態を解明するためにイギリスのグレーター・マンチェスターの警察が2016年から行った調査で、2018年までに775件のLGBT関連のDV被害が発覚しています。
 

警察の調査の概要


グレーター・マンチェスターの警察は、2016年6月に「コードD66と呼ばれるシステムを用いて性的少数者の犯罪被害を記録し始めました。半年間はシステムのテスト期間とされ、その間だけで150件ものLGBT関連の犯罪被害が判明したので、その後もコードD66の使用を継続させることが決まりました。
 
なお、ここでの「LGBT」はレズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー以外の様々な性的少数者を含む広い対象を指しています。
 
それまでLGBTの家庭内の問題は具体的に把握されておらず、DVを受けている当事者もどこにどのように相談すればいいか分からないという状況がありました。
 
今回の警察の調査で判明した被害者のうち、7割は何らかのサポートを受けられた一方、被害者側からサポートを求めてきたケースは全体の3分の1に留まっているとのことです。


 

意外と多いLGBTのDV被害


グレーター・マンチェスターの警察による調査以外にも、LGBT関連の慈善団体Stonewallは、「ゲイ・バイセクシュアルの男性の半数が家族やパートナーからDV被害を受けたことがある」と提言しています。
 
また、イギリスでは「レズビアン・バイセクシュアルの女性のうち、4人に1人が家庭内暴力を受けている」とも言われています。


 

負の側面も明るみに


同性婚やLGBTの権利が広く認められていくにつれ、性的少数派の方々がパートナーと「家族」という形で繋がることも増えていくでしょう。そして、同性カップルが養子として子どもを育てることも実際に起こっています。
 
これらは歓迎すべき流れではありますが、同時にDVのような家庭内の問題がLGBTの関係性にも潜んでいることを忘れてはいけませんし、今後LGBTのDV被害が発覚されず埋もれてしまうのも当然、避けるべきです。パートナー間だけでなく、養子として迎えた子どもに対するDV被害の可能性も無視できません。
 
日本で過ごしていても、LGBTのDVやそれに近いような被害の話を聞くことがたまにあります。同性婚の承認など、LGBTのパートナーとのあり方に変化が起こりつつある現代では、その負の側面からも目を逸らさずにしっかりと課題を明るみに出し、一つ一つ解決させていきたいものですね。
 


【ソース】
PinkNews (英語)

 

WRITERこの記事の投稿者

仲泊

 
ゲイ&ダブルマイノリティのリアル
ゲイとりっぷ!

統合失調感情障害という精神疾患を抱えながら、音楽関連の研究者を目指しているゲイのミュージシャンです。公式ブログもぜひご覧ください!


      
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