20年間進歩していない?イギリスのLGBTと性教育事情

 

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20年間進歩していない?イギリスのLGBTと性教育事情

2018.01.27



国際的に比較するとしばしば「遅れている」と言われる日本の性教育ですが、かといって海外が非常に進んでいるというわけでもないという事実があります。今回はイギリスの性教育について、LGBTの視点から考察した現地ライターのコラムを参照しつつ見ていきましょう。

 
 

20年間で変化のない性教育


今回のソース記事の執筆者ジャスミン・アンダーソンは、コラムの中でイギリスの「セックスとリレーションシップ(関係性)の教育(SRE)がここ20年間変化していないことを問題視しつつ、冒頭で自分が受けた性教育を振り返ってこのように述べています。
 
「私たちの多くにとって、『セックス』という言葉が教師の口から出てきたらそれでラッキーだった」
 
つまり、イギリスの性教育が核心的な部分を取り上げておらず、曖昧なまま続いているということです。
 

 

イギリスのLGBTと性教育


ジャスミンは学校でいじめを経験したことがあるセクシュアル・マイノリティについて具体的な数値を示しながら、一方で現行のSREのカリキュラムにLGBTの存在が考慮されていないことを指摘しています。
 
しかし、現在イギリス政府はSREを新しくしようと広く一般からオンラインで意見を募集しており、イギリス国民が積極的に意見を伝えることが求められています。特に現行のカリキュラムで考慮されていないセクシュアル・マイノリティは、今後のSREの改善において重要な議論の一つになるに違いありません。
 

 

自身の性教育を振り返る


自分の学校生活を振り返ると、「性教育」と明確に言えるようなものはなかったかなと感じています。保健の授業で男女の体の仕組み等は取り上げられていて、僕の母校では思春期頃から見られる自慰行為への教師の言及もありましたが、LGBTやセクシュアル・マイノリティなんて言葉は学校では聞いたことが無かったです。
 
また、保健の授業における「性」のトピック自体が、なんだか触れてはいけなかったり、笑って済まされたりと曖昧な雰囲気で授業が進んでいたイメージもあります。あと、保健の授業は男女別々で受けていたのも印象的でした。
 
 
 

性教育の国際的議論


HIVを始めとする性病の問題やLGBTの問題など、性教育が取り上げるべきものは男女の性行為についてだけではありませんね。性教育について国際的な議論の場がしっかり設けられ、そこに各国が参加し、自国の教育に反映させることが必要だと感じます。
 

 

まとめと今後の展望


性教育では学年に応じて「何をどのように」教えるかが大切となってきますが、今回参照したコラムはイギリスがSREを行ってはいるものの、この点について曖昧な教育になっており、さらに「何を」の部分に「LGBT」が含まれていないことが問題視されているというものでした。
 
イギリス政府が公式にSREに関する意見を利便性の高いオンラインで集めている現状を見ると、この問題はすぐに解決とまではいかなくとも、意外とハイペースで改善されていくのではと期待できます。
 
一方、日本では「何をどのように」という前に、性教育そのものの重要性を政府、教育者側が自覚する必要がありますね。そう考えると、やはり日本の性教育が遅れているという印象はまだ拭えません。国際的議論が活発になり、そこに日本政府や教育者もしっかり関わっていってほしいものです。
 


【ソース・参考サイト】
PinkNews (英語)
Wikipedia「性教育」 (日本語、主に日本の性教育事情について掲載)
Wikipedia ”Sex Education” (英語、世界各地域の比較も掲載)
 

 

WRITERこの記事の投稿者

仲泊

 
ゲイ&ダブルマイノリティのリアル
ゲイとりっぷ!

統合失調感情障害という精神疾患を抱えながら、音楽関連の研究者を目指しているゲイのミュージシャンです。公式ブログもぜひご覧ください!


      
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