スコットランドのセクシュアル・マイノリティに関する教育事情

 
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スコットランドのセクシュアル・マイノリティに関する教育事情

2018.01.13



2016年のLGBT団体の調査報告で、スコットランドではセクシュアル・マイノリティの若者の90パーセントがホモフォビア(同性愛者に対する嫌悪)を経験したことがあり、調査対象となった27パーセントの若者がいじめを原因に自殺未遂をしたことがあると分かりました。そのようなスコットランドではいま、セクシュアル・マイノリティ、LGBT教育を必修化させようという動きがあります。
 
 

スコットランドの「保護者会」とLGBT

 
スコットランドでは、2006年に法令で全ての学校がペアレント・フォーラムという保護者会のようなものを設置し、学校に子どもを通わせている保護者は自動的にそのメンバーとなると定められました。
 
さらに、保護者が主体となって問題解決に取り組むため、ペアレント・フォーラムから任命された人々で構成されるペアレント・カウンシルというものがあります。自治体などは経済的な側面も含め、ペアレント・カウンシルを支援すべきとされています。
 
そしてスコットランド全体のペアレント・カウンシルの上にあるのが、NPFS(The National Parent Forum Scotland)と呼ばれる組織で、先ほどの2016年の調査を実施した団体のTIE(Time For Inclusive Education)の活動を支援しています。
 
TIEはスコットランドの教育でLGBT、セクシュアル・マイノリティの存在を可視化することを目指しています。2017年4月には、LGBTに関する教員の訓練やカリキュラムに関するTIEの提案に対し、スコットランド政府はグループを立ち上げて前向きに対応しています。
 
 

日本のLGBT教育との比較

 
LGBTに関するTIEの活動を生徒の保護者から構成される団体が支援しているというのは、日本から見るとだいぶ先進的な印象を受けますね。また、日本のいわゆるPTAは参加に関して法的根拠があるわけではない一方で、スコットランドは法令でペアレント・フォーラムへの参加が義務付けられているという点も異なります。
 
さらに、TIEのLGBT教育に関する提案を政府が積極的に聞き入れているというのも、日本の現状はまだまだだなと感じさせられます。
 
 

海外のLGBTニュースの見方

 
日本と比べると、欧米の多くのエリアではセクシュアル・マイノリティの権利が大きく認められつつあり、また、公的にその権利を保障するように求める運動も活発です。今回のスコットランドもその例の一つです。
 
ただ、「海外すげーな」と思うだけでなく、このような活動が起こっているのは実際に問題が発生していることが分かっているから、ということを見落としてはいけません。うすみんさんの記事にもある通り、日本から見たらLGBT先進国に見える国でも、大きな負の歴史が残っていることがあります。
 
この記事を含めて各国のLGBT関連ニュースを目にしたら、「先進的だ!」と思うだけでなく、それをきっかけに日本とその国のLGBT事情を比較するとより理解が深まります。皆さんの今後のニュースの捉え方の参考になれば幸いです!
 
出典:THE SCOTSMAN (英語)
TIE公式サイト(英語)

 

WRITERこの記事の投稿者

仲泊

 
ゲイ&ダブルマイノリティのリアル
ゲイとりっぷ!

双極性障害を抱えながら通信制大学に通う20代のゲイ。将来は音楽に関する研究者を目指しており、公式ホームページで音楽活動も展開中。

      
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