ダブルマイノリティは「心の叫び」を「伝える声」へ

 

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ダブルマイノリティは「心の叫び」を「伝える声」へ

2018.08.29





ダブルマイノリティはその言葉や存在自体がまだ一般にはあまり意識されておらず、情報も少ない現状があります。

本記事のライター仲泊はゲイと精神疾患のダブルマイノリティですが、ダブルマイノリティはそもそもどんな時にどのように辛いのか、そして苦しい現状を少しでも克服するにはどうすればいいか、「心の叫び」「伝える声」の二つに着目して解説します。 

 
 
 

行き場のない「心の叫び」


まず、ダブルマイノリティ、特にセクシャル・マイノリティと精神疾患の組み合わせの場合、何が大変かを僕の経験から具体的にご紹介します。 

ゲイの出会いはインターネット(スマホアプリ)を使うことが多いですが、やり取りが途絶えたり、友達でも恋人でもなかなか気が合う人と出会えなかったり、出会うまでも出会ってからも結構大変ですよね。

精神疾患を持つゲイのダブルマイノリティの場合、さらに「持病の説明」という困難が待ち構えています。程度によってはゲイの友人には伝えなくても済むかもしれませんが、それでも服薬治療を受けているなら、好きな人や恋人にはいずれ説明しないといけない時が来るでしょう。 
 

残念ながら、病気のことを告げると去ってしまったり、ちょっと病気の症状が不安定な様子を見て嫌煙されたりすることはゲイの付き合いで少なくありません。一度そういう経験をすると、持病を伝えるのがトラウマのようになり、新しい出会いも嫌になり、より心の調子を崩してしまいがちです。


そして、LGBT団体や病気の支援・互助団体はたくさんあっても、ダブルマイノリティの助けとなる窓口は残念ながらまだ皆無に等しい現状が、より当事者を窮地に追いやります。   


 

「伝える声」に変えよう


ゲイで精神疾患を持っている……しかもかなり重症な時期もあった僕にとって、この事実はとても重荷になっていました。しかし、少しずつ持病についてうまく伝える努力を積むことで、人間関係が良好に保てるようになってきました。 


自分を戒める意味も込め、精神疾患の当事者はその原因に執着し、病気を引き起こした「過去」にとらわれることが多いです。その矛先は自分に向かうこともあれば、ひたすら他人に向かうこともあります。

もちろん、治療の上で原因を探る必要はあるかもしれませんが、自分自身も含めて誰かの非を問うてばかりでは快方に向かいません。定期的な通院と服薬、規則正しい生活のように、少しずつでも自分でもできることがたくさんあり、その中に「病気をうまく説明すること」も含まれます。  僕は病気を説明する時、 

①最近はだいぶ落ち着いている
②定期的な服薬の必要性と過度のアルコール摂取の回避
③季節の変わり目は調子を崩して不安定な言動をするかもしれない

という3点を伝えるようにしています。もちろん、相手に合わせて言葉選びや言うタイミングにも気を付けます。「僕はこういう病気を持っている」という発言で止まってしまうと、相手も戸惑ってしまいます。この3点はあくまでも僕の例なので、皆さんなりに相手に持病をうまく伝える表現や方法を考えてみてください。


 

まとめ 


ダブルマイノリティは行き場のない葛藤、悩みを抱えやすいことに触れつつ、それを抱え込んだままにしないように「うまく伝える」という努力の必要性についてここまでご紹介しました。

一人一人に合わせてうまく持病のことを伝えてみれば、意外と理解してくれる人が多いことに気づきます。ぜひ、ダブルマイノリティの方は厳しい現状に絶望するばかりではなく、「自分をうまく伝える」ことを人間関係に取り入れてみてください! 


 

WRITERこの記事の投稿者

仲泊

 
ゲイ&ダブルマイノリティのリアル
ゲイとりっぷ!

統合失調感情障害という精神疾患を抱えながら、音楽関連の研究者を目指しているゲイのミュージシャンです。公式ブログもぜひご覧ください!


      
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