週間LGBTニュース深堀り!~カミングアウトとスポーツ選手~

 

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2017.11.12

週間LGBTニュース深堀り!~カミングアウトとスポーツ選手~



こんにちは。今週も「週間LGBTニュース深堀り!」のお時間がやってまいりました。
そろそろ某テレビ局に怒られないか心配なところですが、今回も佐野が元気にお届け致します。

早速今回お届けする11月7日のニュースからご紹介します。


 

選手の同性愛カミングアウトは「困難」、アーセナルのゲイサポ団体が見解

 


初めてゲイであることを公表した現役サッカー選手が「象徴」となり、多大な利益を得ることになるかもしれないが、イングランドのサッカー界は同性愛者の選手にとって厳しい環境のままとなっている。(中略)
「大きなうねりがあり、選手がカミングアウトすれば同性愛嫌悪の津波がクラブをのみ込んでしまう」とするグリーンさんは、「ボーイフレンドはお前の居場所を知ってるのか?」、「何で手を握っているんだ?」といったやじが選手に向けられているのを耳にすると明かした。

出典:APF「選手の同性愛カミングアウトは「困難」、アーセナルのゲイサポ団体が見解」



 

スポーツ選手のカミングアウトは難しいのか?


テレビで活躍する芸能人のカミングアウトは、最近日本でよく見かけます。……が、この記事を読んでいて「日本人スポーツ選手でカミングアウトしている人っているのかな?」と疑問に思いました。

世界で見るとオリンピック選手がカミングアウトした、等のニュースをよく耳にしますが、日本では全く聞きませんよね。そこで検索をしてみました。結果として“ゲイ疑惑”みたいなまとめはあるのですが、皆無と言っていいほど情報は出てきませんでした。

そんなにスポーツ選手のカミングアウトは難しいのでしょうか?

2016年10月に同じくAPFによって出された「英サッカーファンの8割は同性愛の選手に好意的、英BBC調査」というタイトルの記事によると、英国放送協会がサッカーファン4000人を対象に行った調査のうち、「約82%が同性愛の選手がチームに在籍することに好意的」という意見を示したそうです。また、8%が「もし同性愛の選手がチームに在籍することになったらサポーターを辞める」と回答しました。

「カミングアウトめっちゃしやすそうじゃん!」と思ったものの、さらに読み進めていくと「ホモフォビア(同性愛嫌悪)発言を聞いたことがあるサッカーファンは50%以上」「人種差別発言は59%」という数値も出ており、試合中にフォビア発言が多数あることが分かりました。


 

サッカー=FIFA、同性愛差別チャントで南米諸国に罰金

 


国際サッカー連盟(FIFA)は7日、南米諸国のサポーターによる同性愛差別チャントの取り締まりのため、アルゼンチン、ブラジル、チリ、メキシコ、ペルーの5カ国に1万スイスフラン(約114万円)から4万スイスフランの罰金処分を下した。

サッカーの試合での同性愛差別チャントは南米諸国で広がりを見せており、FIFAは2018年ワールドカップ(W杯)予選中に各国サッカー連盟に罰金を科すなどの取り締まりをしてきた。

出典:ロイター「サッカー=FIFA、同性愛差別チャントで南米諸国に罰金」


実際に、世界で最近起きた同性愛差別の事件もまた、サッカーの試合中に起こったことでした。
チャントとはサッカーの応援歌のことです。

差別には程遠いと感じる日本の中でもサッカーの試合中に人種差別問題が発生したことがあります。
浦和レッズの試合でとあるサポーター集団が「Japanese Only」と書かれた垂れ幕を掲出、警備員が下げろと言ったにも関わらず試合の間ずっと掲出されており、後にクラブ側も責任を問われ、ホーム無観客試合という罰則を受けました。本人たちは「差別的意識はなかった」「最近外国人観客が増え、それが嫌だった」と発言していますが、真相はいかに。

試合中に白熱してしまい様々な差別的発言が出てしまうのか、それとも日常的に差別発言を言う人たちが集まっているのかはわかりませんが、どちらにせよそういうファンが存在する限り、カミングアウトをすることにリスクがあると考えてしまいますよね。


 

なぜバックグラウンドと結びつけるのか?



ここでは記事や調査がサッカーを対象としたものなのでサッカーを中心に話していますが、この人種差別的発言や同性愛嫌悪の発言は他のスポーツでも見かけると思います。

スポーツはとりわけ結果が重要視されるものの一つ。その結果が悪いと様々なバックグラウンドを無理やり繋ぎ合わせ、それが悪いと考えられてしまうことも多いです。また、点数を競い合う競技を除いた、サッカー、野球、テニスなどの多くのスポーツで明確に相手が存在し、その相手と直接闘うものが多いです。

当たり前に敵味方が分かれていれば、相手に対抗心や敵意を持つのは至って普通。国際試合となれば、人の傷つかない戦争と言ってもいいかもしれません。

ただ、その中でなぜ何も関係のないバックグラウンドの問題を持ち出してしまうのかは理解できません。人種によって確かに身体能力の違いはあるのでなんとなく主張が出来てしまうのもわかる気がしますが、同性愛嫌悪に至っては全く意味の分からないように思えます。ただ、相手を排除するための道具として使われているのでしょうか。

 

 

まとめ


問題行動を起こすファンのための教育を行うべき、チームが働きかけるべき、という議論がサッカーの業界では多々行われ、サポーターがなにか問題行動を起こした際にはチームが罰せられるという凄く興味深いシステムがあるのですが、そのように差別に対してファンもチームの一員とみなした取り組みを行っていくことが必要だと感じました。

スポーツの場面ではよく“フェア”にという言葉が使われますが、そのスポーツを応援するファンもフェアな精神を持って応援してほしいと思います。


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