写真集 intimacy

 
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写真集 intimacy

2018.06.11


こんにちは!ゆうじボーイです。
 
季節はもう夏ですね(まだ早い?)。ぼくはすでに夏休みの遊びの計画ばかり考えています。今年の夏はキャンプして、登山して、海にも行きたい。ぼくの人生に“遊び”はなくてはならない大切なものなんです!暑さに負けないよう、体調管理に気をつけながら遊び尽くしたいと思います。
 
あと、どこか出先で独り身の男前なゲイに出会えないかな~?と期待(笑)。


 
 
 

さて、今回は少し趣向を変えて、本は本でも「写真集」をご紹介します。
 
写真集とは数十から数百枚の写真集をあるコンセプトに沿って編集してまとめた書籍を指します。写真集によっては詩やエッセイがついているものもあり、ビジュアル的にも内容的にも楽しい本が数多く出版されているようです。

今回ご紹介する写真集のコンセプトはもちろん“ゲイ”。ゲイ当事者である写真家が恋人と過ごした1年間の記録を写真に残し、それを一冊の本としてまとめています。
 
この作品は写真界の芥川賞とも称されることもある「木村伊兵衛写真賞」を受賞しているとのこと。これは期待大です~。
 

 
ぼくが写真集を読むのはこれが人生で初めて。今まで読んできた文章やイラストがメインの本とは違い、写真集は写真だけでコンセプトや芸術性を表現している本だと思います。
 
―― 男が被写体の写真集って、ゲイ向けエロ雑誌と何が違うんだろう??
 
写真集の読み方を一切知らないゲイのぼくが、独自の視点から読んでみた感想を書き記していきたいと思います。今回ご紹介するのはこちら!!


 
intimacy  
intimacy
2013年12月14日 初版発行
著者 森栄喜
発行 ナナロク社


 

著者の「森栄喜」ってそもそもどんな人?

 
はじめに、この写真集の著者・森栄喜さんのプロフィールを簡単にご紹介します。
 
森栄喜さんは1976年生まれのゲイ男性。
 
高校生のときにカメラでスナップ写真を撮り始め、高校卒業後はアメリカにあるパーソンズ美術大学写真学科に進学しています。アメリカで芸術の勉強をしていたということが、彼の撮る写真に影響を及ぼしたのでしょうか?
 
森さんが被写体とするのは、主に若い男性のポートレイト。
 
男性が男性の写真を撮ることで、女性の視点とはまた違った男性の色気を写真に納めているとの声もあり、森さんの写真は高く評価されています。そして、森さんの作品には性的に魅力的なヌード写真もある一方、男性の何気ない日常生活を切り取った写真も数多く世に出しています。また、散歩の途中の景色や街並み、季節ごとの自然といった穏やかな日々を感じさせる写真も取り入れつつ、若い男性の美しさを優しい雰囲気とともに表現しています。
 
 
森さんは現在も女性向けファッション情報誌ViViで、ジャンルを問わず注目の男性を撮影していく「tokyo boy cam」という企画を連載しています。
 
また、新作写真集『Family Regained』の出版などを通じて、「同性婚」や「家族」をテーマにした活動も行っているようです。ゲイにとっての「家族」とは、人によって語りづらくタブー視されがちなテーマ。そんなゲイの「家族観」についてHUFFPOSTのインタビュー(こちら)で語っているので、こちらもぜひご覧いただければと思います。
 
 
芸術的な才能を“写真”という媒体を通じて惜しみなく発揮している森栄喜さん。そこに“ゲイ”という要素が組み合わさることで、作品により深いメッセージ性や社会的インパクトをもたらしているのかなと思います。
 
ぼく自身、今まで写真に対してはあまり興味・関心を抱いていなかったのですが、これを機に写真の世界に思いを馳せることができたのでよかったです。
 


 

写真集『intimacy』の内容

 
この写真集『intimacy』は2013年当時、森栄喜さんが恋人と過ごした1年間の記録を1冊の書物としてまとめたものです。
 
森さんの恋人のポートレイトをメインに他の友人や森さん自身もモデルとなり、スナップショットのような気軽な雰囲気で撮影しています。
以下、森さんが本書について語ったインタビュー記事を引用します。  

 


“ ディテールに目を留めるとまた違った物語が見えてくるように構成しました。撮影のためにどこかに行ったり、わざとものを置いたりといった作為的なことはしたくなかったし、逆に何もしていないと思われるのも正しいかどうかわからなかった。ただ、好きな人との日記的な記録と片付けられるのは嫌だから、単なるプライベートフォトを超えたかったんです。”


出典:朝日カメラ.net 木村伊兵衛写真賞・森栄喜さんインタビュー(2)「やさしいアプローチ」


 
この本が評価されている理由についてぼくなりに考えてみると、男の裸や男同士のセックスに重きを置いているのではなく、日本で若いゲイカップルが普通に楽しく生活している様子を中心に撮影していることが画期的だったのかなと思います。
 
ナナロク社のページ(こちら)に写真集の一部が抜粋して掲載されています。気になる方はぜひ覗いてみてください。
 


 

写真集初体験ゲイが見てみた感想

 
ぼくが『intimacy』を見た率直な感想としては、すごく爽やかな日常を送っているゲイカップルだなぁということでした。家のインテリアにしてもそう、写真に撮られるときの服装や顔の表情にしてもそう、どこか都会的で洗練された雰囲気をまとっているような感じが伝わってきました。
 
食べ終えた後の食器、破れた洋服、ポスターがたくさん貼られたクローゼット…。写っているものからは生活感が感じられつつも、なんとなく非日常的な洗練のされ方。これはぼくの偏見が多分に入った意見ですが、ゲイカップルはおしゃれな暮らしをしているイメージ。この写真集からはそのステレオタイプをさらに助長するようなおしゃれイメージを感じ取りました。
 
ただ、Book offで売っている税抜き100円の中古の文庫本を購入して読んでいる写真は庶民的だなと思い共感しました(笑)。
 
 
本書の中には、半裸や全裸の写真も数枚載っています。ただ、明らかにエロい意図があるかといえばそうではなく、単に日常で裸になったシーンがあり、その一瞬をたまたま捉えたといった印象を受けます。あくまで生活の中の一部に裸があるといった感じなのでしょうか?
 
当初抱いた疑問である、男を撮った写真集はゲイ向けエロ雑誌とどう違うのかということについて考えてみると、写真集は男性に対して性的欲求を持たない人が見ても楽しめる芸術性や解釈の多様性があるのかなと思います。
 
裸やポートレイトの写真は、毛穴や青ヒゲ跡が加工処理されていないので、しっかり視認することができる状態です。そういった細かいところまでリアルに写しているところから、ありのままの日常をさらけ出しているといった意味合いが感じられました。
 
 
 
ここまで自分なりの感想を述べてきましたが、本書の魅力をすべて心から感じることができたかというとそれはとても難しかったとしか言いようがありません。そもそもぼくは写真の構図やアングルといった写真に対する基本知識もおぼつかない状態で、写真集独特の構成に「?」と思うことが多かったです。
 
特に、余白のページやピンボケで何を撮っているのか判別できない写真が多いのには戸惑いました。余白やピンボケといった写真集独特の表現の楽しみ方を知っている人には問題ないのかと思いますが、そうでない人にとっては説明書きなどがあってもよかったのかなと思いました(野暮な感想でごめんなさい)。


 
 
 
本書『intimacy』は人によって様々な解釈ができそうな余韻があります。恋愛経験豊富な人やそうではない人、女性、ノンケ男性、その他セクシャルマイノリティに属する人。それぞれの立場によって思うこと、共感することが異なると思います。
 
 
独り身ゲイのぼくにとって、この写真集を読んだことで新しく恋人ができたときの暮らしの参考になったのがよかったです。ゲイカップルも男女のカップルと変わりなく、普通に穏やかな日常生活を送っているんだなぁと当たり前ながら改めて考えるきっかけとなりました。
 
―― 恋人と一緒に暮らしたら、こんな何気ないシーンも幸せなんだろうな
―― この写真の彼らはどんな会話をしながらこんなポーズをしたのかな
 
ぼくに恋人ができたとしたら、彼氏とはこんな流れでこんな風な会話を楽しみたいなぁという妄想を存分に楽しませてもらいました(笑)。
 

 

次回のゲイの図書館は…?

 
さて次回は、“日本の男性同性愛の歴史”を取り扱った本を読んでみます。
 
江戸・明治時代の日本には「男色文化」があり、男同士の性愛について開放的だったというのは有名な話ですが、その実情はというとどんな感じだったのでしょう?世間一般の男色に対する反応はどのようなものだったのか、具体的にどのような性行為が行われていたのか等々、男色に対する興味は尽きません……。
 
もしかしたら昔の日本の男色文化から、今の日本でゲイが生きやすくなるヒントを得られるのではないかな?と密かに期待しています。
 
それでは、次回の『ゲイの図書館』もどうぞお楽しみにー!!
 




 

WRITERこの記事の投稿者

ゆうじボーイ


ゲイの図書館

児童館に勤めています。仕事もほぼ遊び、休日も遊びの日々。
男性が大好きです。好きなタイプはアナウンサーっぽい誠実な人。
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