9日目:女装とシュレディンガーの猫(2/2)

 

TOPICSトピックス

9日目:女装とシュレディンガーの猫(2/2)

2018.07.30

人間の心って……。

ここまでなんだかよくわからない難しい話になってしまいました……。ですがこの量子の「二つの状態が重なった状態」というのは実は人間の心をうまく説明できるのではないかと私は思っています。

時に私たちは、猛烈に甘えたい気分になったり、逆にものすごく強気になったりします。心にはつねに、たくさんの状態が「重なり合って」存在しています。いろいろな気持ちが重なり合って同時に存在する、いわば混沌としたものが私たちの心です。

ところが、他の人に会うとき、つまり他人という「観測者」が表れると、私たちの心は一つに決められてしまいます。この人は「嬉しい」んだ。とか。この人は「優しくされたいんだ」とか。複数の感情や気持ちが重なり合ったいるのを見ようとするとどうしても、そのうちの一つに決めつけてしまうのです。氷と水のどちらか一方しか見られないことと似ていますね。これにはいわゆる「女々しい」心や「男らしい」心、ますらおぶりたおやめぶりなものももちろん含まれます。

この決めつけが最も起こりやすいものの一つとして、女装があります。

女装をしている人のセクシュアリティには様々なものがあります。LGBTをはじめ、こういった分類が意味をなさないほどの十人十色のセクシュアリティがあるのです。それを「女装」と一括りに見た場合、たくさんの人々の心情の重なり合いは無視されて、たった一つの統一的なイメージを持ってしまうことが多いのです。

私の友達は、何気ない会話の中で「女装は気持ち悪い」と言いました。彼の脳内回路は、「女装」を「観測」した結果「気持ち悪い」という状態に決定づけられてしまっているのです。その中にたくさんの思いや揺らぎ、感情、心の重なり合いがあることが見えないのです。時にそれは「偏見」となって人を傷つけます。私はこのとき思いました。この彼に「女装」は「楽しい」「奥深い」「その人の現れなのだ」という様々な状態を見せられたらな、と。

私たちの心は量子なのかもしれません。女装を含め一度、自分の中で決定づけれらてしまっている何かをとっぱらってみるのも一興ではないでしょうか!?
 

にゃあ。

 
どこかで不思議な猫の鳴き声が聞こえました。
 
私は「女装」をとおしていろいろな可能性を探してみたいです。

それくらい深いものじゃないですか?

それすらも決めつけられた結果ですか?

 
 
  

 



 

WRITERこの記事の投稿者

りっつ


現役JD(女装大学生)。目的のない街歩きを楽しむ空気みたいな人。来世は風になりたい。

他の記事を見る