24日目:一人称の謎?

 

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2018.11.21
皆さんこんにちはこんばんはおはようございます。最近魚介系ラーメン(太麺に限る)にはまっているりっつです。
今回は、女装男子が直面するあの問題、そう「一人称問題」に着目してみました!


 

1.一人称問題



Hello! I’m Ritz. Nice to meet you!



英語で話すとき、もちろん自分を示す言葉は「I」ですね。皆さんも今までの人生で幾度となく、「私は~」と訳し、訳されてきたことでしょう。

英語においては、一人称は「I」のたった一つしかありません。古今東西老若男女、気になるあの子もむかつくあいつもみんなみんな自分のことは「I」と言うのです。ここだけなら楽なんですけどね…。ちなみに、世界の言語の大半は一人称を1つしか持っていません。ドイツ語ならich、フランス語ならje、中国語は我などです。

ところがわが国日本ではとんでもない事態が起こっていますね。私に始まり、僕、俺、うち、わし、あたし、あっし、おいら、自分、吾輩、余、小生、それがし、わらわ、おいどん…などとにかく一人称が多い!!正確な数はいまだわかっていないそうですが、一説によると100種類以上もあるのだとか…。ちなみに「おれ」は鎌倉時代から使われていたそうです。その一方で「僕」は明治以降から使われ始めました。およそ600年も違いがあるんですね。

また、日本語も多言語も、話し方が大きく異なります。2000年代以降では、若者を中心に男女の話す言葉に差が少なくなってきました。「~だわ」「~よ」といういわゆる女言葉を使う女性は減少していますしね。

いずれにせよ、一人称や話し方で男女の差があることが、女装男子に関して大きな問題になっていることが考えられます。

 

※ちなみに英語を除く多くの言語は、一人称に違いがなくとも、文法に男女の違いが存在します。ドイツ語、イタリア語、フランス語などのヨーロッパ言語に加え、ロシア語、アラビア語、タイ語など多くの言語が男女で単語の語尾が異なったり、活用が変化したりします。世界中の言語で男女の差があるのは面白い事実ですね。


 

2.女装男子の一人称は…




さて、前述のように日本語では一人称をはじめ男女で役割が分担されてきました。そこで、男性が女性になりたければ、女言葉を話せばよく、女性が男性になりたければ、男言葉を話せば簡単に性別を表現することができますね。

では、「女装」をする際に、その一人称や話し方はどのように変化するのでしょうか。
女装は「女性」としての「見た目」を目指す営みです。その「見た目」に見合った一人称を使うのか、それとも「心」の性別そのままの一人称を使うのか、どちらなのでしょうか。

それには「女装」には、いろいろなセクシャリティを持つ人がおり、その人がどのくらい「女性」なのか、に尺度が委ねられると思われます。とはいえ、ちょっと気になったので、女装をしている際にどのような一人称を使用しているのか調査してみました。

 ○調査方法
  使用ツール:Twitter
  調査機関:2018/11/05~2018/11/8
  有効票数:349票



 
調査の結果をまとめてみると次のようになります。




このように、半数以上の方が「私」を利用していることがわかりました。一方で3割ほどの方が「僕、俺」を利用しているようです。

まず、「私」を利用する理由について考察してみました。

1つ目に考えられるのは、「そもそも女性の心境である/女性になりきっている」パターンです。まず、もとの人格が女性であれば「私」を含め女性の一人称を使うことは自然です。また、もとの自意識が男性であっても女装をすることで自意識が女性モードに切り替わり、自然と一人称が「私」に切り替わることもあるでしょう。

2つ目に考えられるのが「女装しているときは女性を演じたい」という気持ちです。本来の自意識は男性状態のままではあるのですが、女装=女性の見た目になっている場合には女性の使う一人称を利用するのが自然だという考えです。郷に入れば郷に従え、ってやつですね。特に、「女性の見た目」として周囲から見られていることにより、溶け込まないといけないと考える心理も存在しているのかもしれません。

3つ目に、もとから一人称が「私」の場合も考えられますね。


一方で「僕/俺」を利用する理由についても考察してみます。
これは単純に自意識が男性だからです。女装をしようとしまいと、根が男性なので一人称を変える必要もなく、そもそもそんな難しいことを考えず使用しているというパターンです。

では「自分」を利用するのはどうしてでしょうか。
普段から自分を一人称として利用している方はそのまま変えずに使っているケースがあります。「僕/俺」と同様です。
そしてもう一つに、自意識が男性であるが、女装状態では女性の言葉を使うのが普通なのではないかと考え、迷っているうちに結局どちらでも利用できる妥協案である可能性もあります。


最後に自分の名前を利用しているケースについてですが、こちらは自分の名前が気に入っていてつい使ってしまうケースや、一人称として利用している場合が考えられます。

以上のように、一人称の種類からちょっとした女装男子あるあるの悩みが浮き彫りになりましたが、結局のところは使いたい一人称を使うのが一番の解決方法なのではないかと思いました。
「女装だから女性に見られたいんでしょ、じゃあ私っていわないと」というような偏見ではなく、好きな言葉づかいで好きに話せれば、面白い世の中になるのではないでしょうか。

以上りっつでした!


P.S.
今回の調査で登場した一人称を集めてみました。
・私
・僕
・俺
・自分
・うち
・わし
・ボク
・ワテクシ
 

WRITERこの記事の投稿者

りっつ


現役JD(女装大学生)。目的のない街歩きを楽しむ空気みたいな人。来世は風になりたい。

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