【2日目】りっつ、性別を超えるファッションイベントに行ってみた!

 
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【2日目】りっつ、性別を超えるファッションイベントに行ってみた!

2018.06.11



はじめまして!

本連載担当、むんりつ姉妹のりっつと申します。よろしくお願いします。

誰じゃ誰じゃ誰じゃー、という突っ込みで蜂の巣にされそうなので軽く自己紹介をさせていただきます~。

属性はというと、バイトしたり飲み会したりするごくごく一般的な大学生でございます。
現役JDですよん。解釈はお任せします。

パートタイムで週1、2回女装しています。ノンケです。女装については以前のインタビュー記事をご覧ください。また、連載の中で自分語りをするかもしれません。ご容赦くださいませ。

あ! それから池袋にあるコンセプトバー「まほうにかけられて」のキャストも勤めております!!
「女装って楽しい」を提供できるよう頑張っています。

最近のマイブームはお散歩です。
バイト帰りなどには4駅ほど手前で降りてGoogleマップを開かずに帰巣本能に任せて帰宅することもしばしばです。夜の街×音楽 のエモさは何物にも代えがたいですね。

映画鑑賞も好きで、1日休みの日はおうちに引きこもって1日3、4本立て続けに観ることもあります。

あと生まれ変わったら空気になりたいです。ふわふわ漂うのって憧れませんか、旅行代もタダだし。

こんな生き物ですが、改めてよろしくお願いいたします。
  
Twitterはこちらから!→@Ritz_chupaco
 

「ファッションポジウム」レポート

さて、ワタクシ、6/3(日)に東大で行われた「ファッションポジウム」に参加してまいりました!

「ファッションポジウム」とは、東京大学東洋文化研究所教授で、女性装をたしなむ安冨歩(やすとみ あゆみ)教授が発起人となり、性別の垣根を超えた新しいファッションを提案するコンセプトのもとで開催された、ファッションショー兼シンポジウムです。

丸井の代表取締役青井浩さん、モデル・女優でNHK「女子的生活」の監修も務められた西原さつきさんはじめ、様々な業界から影響力の大きい方々が集結しました。
 
ででん!! こちらが会場となった東京大学安田講堂!! 大きいですねーかっこいいですねー! 空前絶後の快晴に恵まれてウキウキしながら歴史ある重厚な扉を開けます。



▲天下の東京大学。あああああああかっこよすぎいいいいいいい


伝統あるエントランスに入ってすぐに飛び込んできたのは「ファッションポジウム」の立て看板。その両端に丸井の靴やアクセサリー、偽乳をはじめとした身体補完用品、靴サイズ測定などいくつかのブースが並びます。

こういった一般にはあまり見かけないブースに、参加者の方々もおのずと立ち止まります。
 


▲おしゃれな看板、何が起こるのかドキドキです。
 
 
会場はほぼ満席。様々なセクシュアリティの方が会場に肩を並べ、開演を今か今かと待ちわびております。私は2階のアリーナ席に陣取り、案内を片手にステージを見つめておりました。
 


▲参加者の方々。ジェンダーレスへの関心が高まっているのを実感します。
 

開演時刻になると、壇上に赤いドレスの妖艶な女性…かと思いきや渋いテナーボイスの安冨歩教授が登場。拍手に包まれます。(あいふぉんの画質の限界…)

最初のプログラムは安冨教授の記念講演です。男女の垣根を超えたファッションを人間の心理の面から分析し、その解決策を模索する素晴らしい講演でした。
 

 
▲左下の赤いドレスが安富教授。おしゃれしゅぎてもう…。


講演が終わり、企画者や協賛の方々の紹介が続きます。ビッグネームの連続に私のお口はあんぐりと開いたままでございました。
 
 
そして俄かに会場の照明が消え、ステージの中央がスポットライトで照らされます。何が始まるのかとそわそわしながら待っていると、美しい生演奏の音楽とともにしなやかな肉体がステージ上で舞い始めました。蝶のように華やかに、蕾が開くように優雅な足取りで会場を魅了します。これが、ファッションポジウムの目玉、性別の垣根を超えたファッションショーの幕開けでした。



▲か……かっこいい……。


女優の木内みどりさんのナレーションともに、一人一人がステージ上で自分を精一杯表現していきます。ありのままの姿は美しい、人間本来の美しさ、そんな月並みな言葉では形容できないような、ある種神秘ともいえる輝きが、まばゆく、そして儚くステージを闊歩します。「美」、その一言はこのためにあるのだと思いました。

ショーに出演された方々自身も様々なセクシュアリティを持つ方々です。女性性、男性性にとらわれず、ただ着たい服を着る、自分という存在を世界に刻み込むための手段としてのファッション。それは近現代の我々が失った「イデア」なのかもしれません…。
 
 

▲モデルの皆様。美しいんじゃあ…。
 
 
感動と余韻を残したまま、パネルトークへと移ります。企画・協賛の方々が忌憚のない意見を述べ、ファッションについて活発な議論がなされました。
 


▲多方面の識者たちによる濃密なトーク、勉強になります。


最後は「みんなのファッションショー」の時間です。参加者の方が一人一人ステージ上で写真を撮っていただけるコーナーです。僭越ながら私も撮影していただきました。まばゆい照明に照らされて気分は大物スターでございました。
 


▲西原さつきさんと。こんな美しい方と並ばせて頂いてよかったのでしょうか…。
 

そんなこんなであっという間に終わってしまったファッションポジウムでしたが、このイベントは計り知れない影響を与えたものと思われます。企画・運営の皆様、素敵なイベントをありがとうございました。
 

我々は箱の中に生きている


「我々は『箱』の中に生きている」


これは記念講演で安富教授がおっしゃった言葉です。

産声をあげたあの日、私たちは初めて世界の光と出会います。助産師さんはそんな私たちを抱きかかえ、こう宣言するでしょう。「元気な男の子ですよ!」

この瞬間、私は男の子の「箱」に入れられました。同じようにあなたも、どちらか一方の選択をされるのです。こうしてヒトは「男の子です」「女の子です」と男女の「箱」に入れられてしまいます。その人の認識はどうであれ、です。

そして、私たちは普通という言葉で形容される「箱」の中から飛び出さないような訓練を受けて大人になります。箱の外にあるものは異端、理解のできない存在として毛嫌いするか関わりを断とうとするのです。

この箱から飛び出した存在は「差別」の対象となります。残念ながら人間には差別を好む傾向があることが明らかになっています。他人より優秀でいたい、自分が一番でありたいという欲求を認識するために「確実に自分より劣った存在」を作り上げて安心感を得ようとするのです。

この精神構造を心の奥底に隠しながら私たちは日々を生きています。そして、あるきっかけを見つけたとき、ふつふつとその心理が噴き出してきて、都合の良いその相手に「白い眼」を向けることになるのです。

男女という垣根はこの世に生まれ落ちた瞬間に決定づけられる、いわばもっとも根源的な箱です。したがってこの箱から出ないように育てられた私たちは、無意識のうちに男女の箱の外側に対してもっとも敏感な体質になっているのです。異性装が目に付くのはまさにこの原理と言えるのです。

それならば、
「『箱』を巨大にしてしまえばいいのではないか」
「『箱』の概念を消し去れないだろうか」

これこそが安富教授がたどり着いた結論であり、ファッションポジウムの本質的な理念なのだそうです。
 
太古の昔より、人類は多様なファッションの形態を身につけてきました。それは民族であり、職業であり、身分であり、宗教でありました。それに反抗するためにまた様々なファッションが生まれてきました。

これからの時代のファッションは自由の象徴であるべきです。

自分を知ってもらう。自分という人間を表現する。その手段としてファッションを取り入れていくという選択は素晴らしいことであるに違いありません。会場のファッションショーに登場したモデルさんたちのセクシャリティは紹介されませんでしたが、そのような紹介は不要でした。なぜなら、ただただ美しかったからです。着たい服を着る、自分らしく生きる、その強さと輝きに「箱」など一つも存在しませんでした。

かわいい服を着たいときは着ればいい。かっこいい服が着たいなら着ればいい。そんな当たり前のことが当たり前にできる社会はきっと輝きに満ちていることでしょう。
 

「男性であることを求めていくうちに、それが無意味だと気付いた」
  
FtMのパネリストさんがおっしゃった言葉です。
 
自分は自分。
 
それだけが世界の真理であればよいのに。
 
 
女装ライターりっつは晴れ渡る気持ちで会場を後にしたのでした。

 
 

WRITERこの記事の投稿者

りっつ


現役JD(女装大学生)。目的のない街歩きを楽しむ空気みたいな人。来世は風になりたい。

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